2019年12月18日水曜日

末期膵臓癌の方の炎症値の軽減:オステオパシーというサポート2:長崎

炎症{CRP}の変化

前回の膵臓癌の方の炎症値が下がったとの報告を受けました。
血液中のたんぱく質の値が上がるかどうかで、炎症値をみる基準がCRPになります。
もうひとつ白血球の値をあわせ今体が、感染とどう戦っているか把握できます。


  • CRP 0.4mg/dl以下 正常
  • CRP 0〜2 ウイルス感染症の疑い
  • CRP 2〜5 ウイルス感染 細菌感染症
  • CRP 5以上 細菌感染症  CRP 10以上 抗生剤点滴が必要なことが多い。
初回は上記のCRP2.66でウイルス感染、細菌感染症の値でした。
今回、血液検査をしたところ CRPは1.5と ウイルス感染症の疑い。
というレベルまで下がることができていました。

腹部の触診で、異常な緊張があったのがかなり軽減されて熱いような緊張があったのを感じていたのが、最近は減ってきていましたが、数値としても確認でき良かったです。

鍼灸治療も、本人の希望もあり併用して行っていますが現在は、肝臓の腫れを下げるべくおこなっています。


全体性というバランス

「腰の痛みはほぼ痛くなくなった」と、最初に比べるとびっくりするようなことを今日はおっしゃっておりいい経過です。
身体のゆがみは、右の仙腸関節、肝臓、右足背動脈と右寄りに偏っています。 硬さも柔らかく、リンパの流れも順調に起きている感触です。
全体性が出てくる治療を行うと、細胞レベルでエネルギーが内より出てきます。
ある程度バランスをとっていくと、メカニカルな治療はより細かいレベルでやると効果がでる気がするのですが、やはり手足の細かい関節のバランスを取り、交感神経の興奮を抑えるのはとても効果的です。


オステオパシーというサポート

病院では必要なチェックを行い 早期であれば手術、抗がん剤、放射線治療を行い、体自体の免疫力を高めていくのをオステオパシーで行うという選択は有効と思います。

オステオパシーでは体のバランス、血液、リンパ、呼吸循環を良くできます。元気な状態であれば、手術や抗がん剤にも耐え予後もうまくいくと最近は思えます。
もちろん、転移が進み手術や、抗がん剤という手段が使えない方には、特にオステオパシーという選択肢を知ってもらえたらなと思います。

2019年12月11日水曜日

膵臓癌末期の方の症例:オステオパシーというサポート:長崎

膵臓癌の治療の機会

今回、膵臓癌で末期と病院よりつげられた身内の治療を行う機会がありました。
以前より治療を行う機会があったものの、きずいた状態ではすでに肺、リンパと転移され
病院を最初受診したときは余命は数か月といわれたのが、、2度目の受信では余命1か月余りといわれたそうです。

もう、抗がん剤も投与できないといわれ、体力もかなり弱りぎりぎり歩けるほどの状態でした。顔色も悪く、腹部は触れるだけで痛みが出ていました。食欲はほとんどなく、この3か月ほどで10キロやせたそうです。
身体のバランスを見ると、肝臓、腎臓の腫れが強く、右の足背動脈、右総頚動脈の動きが特に悪くリンパの流れが滞っていました。腰も、仙腸関節や骨盤自体ががちがちに固まり
歩行が困難です。 呼吸も浅く、頭蓋仙骨の動きもあまり感じられず治癒力がかなり落ちた状態です。

治療の経過とオステオパシーでできること

治療院までご家族に連れられて順調に歩いてこれる状態に3回目にはなり、顔色もパッと見た時で違ってきました。腹部の緊張はまだ強く、触れられない状態です。
肝臓の腫れがやはり強いです。肝臓の緊張があるうちは、どうも体全体の炎症が抜けないようです。肝臓の治療を毎回行います。

治療を重ねるにつれだんだん、肝臓表面自体の緊張から奥の組織の弛緩が感じられ、肝臓、脾臓、胃、膵臓といった関連する臓器と動きがまとまって出てくるようになっています。 腹部臓器全体の動きが、でてきたと同じ時期、7,8回目ほどでしょうか、腹部を触ってもあまり痛みが出なくなっていました。
食欲も出てきて、本人の自覚としても膝、腰の痛みはかなり違うとの感想もいただけました。10回目ほどには体重も2キロ増え戻ってきています。食欲も出てきて、お寿司、和食、中華と以前食べれていたものがまた食べれるようになっており生活自体が楽になってきているそうです。

病院で、あとひと月と言われその後、ご家族はとても大変で、治療院に連れてくるのも
大変だったと思います。ですが、特に娘さんの協力が大きく、もうすぐ病院で言われた1か月は過ぎようとしています。

今回私自身もすごく学ばせてもらい、了承を得てブログに乗せてもらっています。
今回は、特にご家族がオステオパシーをうけて体調がよくなった体験もあるため、試し治療することができました。私自身、今年までの学びがいろいろとあったお陰で効果が出ていると思います。
身体の軸、歪み、病変をもとにバランスをとっていくメカニカルなオステオパシー
だけでなく、その人の健全、全体のバランスが取れている身体、健康な呼吸といった治癒力、バイオダイナミクスオステオパシーの勉強は、今回のようなケースには特に役に立ったと思います。


西洋医学と違うサポートとしての選択

西洋医学でこれ以上は、治療ができないといわれている状態でも、身体自身の本来のリズム、内からの治癒力がでてくる状態にオステオパシーでもっていくと身体は健康な状態へと導いてくれるようです。
病名にかかわらず治療をオステオパシーはおこなうという意味が今回は体験としてわかりました。